おぎ
小城
〜ようかんとシュガーロード~
おぎ
小城
〜ようかんとシュガーロード~
小城駅前から須賀神社まで20を超すようかん店が点在。
安土桃山時代に長崎で甘味料としての砂糖が輸入され始め、砂糖を使った菓子も日本にもたらされた。砂糖と共に、中国やポルトガルなどの菓子が各地に運ばれ、長崎街道沿いやその周辺地域で製菓が独自に発展した。そのため旧長崎街道は「シュガーロード」とも呼ばれる。
代表的な渡来の菓子は長崎の「カステラ」、諫早の「おこし」、北九州の「コンペイトウ」など。佐賀県内のエリアでは、中国伝来の「逸口香」や、ポルトガルのボーロを基とする「丸芳露」などが、今日まで受け継がれている。
ようかんは、鎌倉時代に中国から輸入されたもので元は羊肉の羹、汁物のこと。後に羊肉が小豆に代わり砂糖が加えられ、江戸後期に練りようかんが一般的になった。
牛津地区に長崎街道の宿場町があった小城のようかんの始まりは、明治初期に森永惣吉が大坂で小豆の煮方を学んだことがきっかけ。日清・日露戦争で日持ちがする携帯食として広く知られ需要が高まり、店舗も増加していった。
JR小城駅から北側のエリアを中心に、ようかんを扱う店舗が点在。駅前から延びる通りでは、ようかんの看板などをよく目にする。国道203号との交差点から約1キロメートルの所では、直線状に延びる階段が印象的な須賀神社のそばに「村岡総本舗羊羹資料館」が立つ。昭和16年に砂糖の貯蔵庫として建てられたもので、館内ではようかんの歴史や製法などを紹介している。
参考資料:「小城羊羹協同組合創立60周年記念誌」、他
第2次大戦中も製造を続けたのは東京虎屋と村岡のみ。
小豆や砂糖などのシンプルな原料で作られる。
アクセス:JR小城駅(小城市三日月町)
モデルコース:JR小城駅前 → 村岡総本舗羊羹資料館
移動手段:クルマ