ぶんごおおののさんたき
豊後大野の三滝
~名瀑布巡り~
ぶんごおおののさんたき
豊後大野の三滝
~名瀑布巡り~
「垂直分かれて十三条をなす」と表現された沈堕の滝。
豊後大野市には、阿蘇山の大噴火が生み出した柱状節理によりつくられた、見応えのある3つの大きな滝がある。
その中でも古くから広く知られているのが沈堕の滝。緒方川が大野川に注ぎ込む合流地点の近くにある。室町時代の文明8年(1476年)に豊後の地を訪れた水墨画家の雪舟が『鎮田瀑図』として描いた。「ちんだの滝ふれあい公園」から延びる遊歩道で、木々の中の道を上り詰めると突然視界が開ける。目の前に幅約100メートル、高さ約20メートルの滝が一望。沈堕の滝はこの「雄滝」と、平井川の「雌滝」からなり、県道26号沿いの展望所からふたつの滝を同時に見ることができる。
田園の中に通る県道7号のすぐそばで緒方川が扇状に落ちる原尻の滝も、幅約100メートル、高さ約20メートルの規模。この滝のユニークさは、水が落ちる間際に道が通され、水量が多くなければ歩行者やクルマが通行できること。滝壺の間近まで近づくこともでき、正面の吊り橋の上からも滝の景観が楽しめる。
大野川の蝙蝠の滝は幅約120メートル、高さ約10メートルの絶壁を水が落下する。明治初期、竹田と現在の豊後大野市東部の犬飼を舟運で結ぶため、岩を削り石垣を使い水路や樋が造られた。展望所からは、谷間に響き渡るごう音と共に俯瞰するその威容に、自然と闘った人びとの迫力を感じられるようだ。
四季折々の景観と共に楽しみたい。
参考資料:「よみがえる大地の物語」おおいた豊後大野ジオパーク推進協議会HP、他
原尻の滝。上部に石が転がってできた甌穴がある。
滝の姿が名前の由来になったという蝙蝠の滝。
アクセス:ちんだの滝ふれあい公園(豊後大野市大野町)
モデルコース:沈堕の滝滝見台 → 原尻の滝 → 蝙蝠の滝展望所
移動手段:クルマ