うしぶか
牛深
~白浜のハイヤ節発祥地~
うしぶか
牛深
~白浜のハイヤ節発祥地~
湾口付近に築ノ島と二子島が浮かぶ砂月海水浴場。
天草諸島の南端に位置する牛深は海の風景が印象的で、その代表が茂串海岸。岩場の先の砂浜は、背後に深い緑が広がり自然のままの良さが残る。北側の県道35号沿いの魚貫(おにき)・黒石海岸など、随所で目にできる夕景も魅力だ。
牛深ハイヤ大橋を渡った下須(げす)島にも砂月海水浴場の白浜が広がる。島の南端部に三日月形の砂浜が東西に1キロメートルほど続き、左右にそれぞれ2キロメートル以上の砂嘴が延びる。さらにその先は、東シナ海の海原。東側の砂嘴の先に見える築ノ島(つきのしま)周辺はグラスボートのコース。全国初の海中公園のひとつに選ばれた海の美しさを、船上からだけでなく海中でも楽しむことができる。
三方を海に囲まれた牛深は漁業の町でもあり、天草の漁港で最も重要な牛深港を擁する。かつてカツオ漁でにぎわい、全国2位のイワシの水揚げ量もあった。江戸時代には長崎や薩摩、琉球などへの中継のため、風待ちなどの人びとが足をとどめた。
民謡『牛深ハイヤ節』は、滞在中の船乗りをもてなすため、地元の女性たちが歌ったことにより始まる。「ハイヤ」とは、南風を意味する「ハエ」が転訛したもの。後に船乗りたちによって海を渡り、新潟県の『佐渡おけさ』をはじめ、形を変えて全国の港町で受け継がれた。
漁村の面影を残すのが、船着き場に面した加世浦地区。密集した家々の間に、「せどわ」と呼ばれる細い路地が通る。
参考資料:天草市役所牛深支所「牛深ハイヤ 南風ガイドブック」、他
牛深ハイヤ大橋の歩道から見渡す加世浦の船着き場。
県道35号沿いに続く黒石海岸から見る魚貫湾の夕景。
アクセス:加世浦(天草市牛深町)
紹介スポット:加世浦・砂月海水浴場・茂串海岸・黒石海岸
移動手段:クルマ