宮崎
こぼれ話
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公衆トイレのメッセージ
令和2年10月訪問
天翔大橋の袂にある公衆トイレで、「ひとりで悩まないで! 誰かに話してみませんか。」というメッセージと電話番号を見て、一瞬息をのみました。その年、活躍中の俳優たちが自ら命を絶つということが続いたからです。それを別世界の出来事として感じていた自分に気づかされ、「自殺」という現実を突き付けられたのです。
内閣府による「自殺総合対策パンフレット」に「自殺を考えた時、どのようにして乗り越えたか」というアンケートがありました。多かった回答は「身近な人に悩みを聞いてもらった」と「他のことで気を紛らわせるように努めた」でした。欄干のフェンスは物理的な飛び降り防止策で、メッセージは悩みを聞こうとする取り組みです。
橋の下を流れる五ヶ瀬川沿いの集落で、「その」現場に居合わせてしまった人もいるのかもしれません。一方で、フェンスやメッセージで残った命もあるのだろうと思い至った時、気持ちが沈んでいたことに気づかされました。
近隣の町の大きな橋にもフェンスが設置されています。