やばけい
耶馬渓
〜大渓谷の六十六景〜
やばけい
耶馬渓
〜大渓谷の六十六景〜
山国川沿いに10を超す巨岩が連なる競秀峰。
耶馬溪は、山国川本支流の流れが溶岩台地を浸食してつくり出した大規模な渓谷。巨大な石柱が立ち並び、複雑な造形の断崖絶壁がそびえ、河川に奇岩が続き、見応えのある景観を描き出す。その範囲は中津市を中心とする広域にわたり、本耶馬溪・深耶馬渓・裏耶馬渓などの8つのエリアに「耶馬渓六十六景」が設定されている。
代表的なスポットのひとつが、山国川沿いに屹立した断崖が約1キロメートル続く本耶馬溪の「競秀峰」。江戸時代、この地には岩壁の高所に道があり、滑落などにより人や馬の命が失われていた。そこに僧の禅海が、ノミとツチだけで岩壁を掘り始め、約30年間もの年月をかけて穴を通し道を造った。明治40年に大改修が行われ当時の姿はほとんどないが、禅海が最初に掘ったという明かり取りの窓などが残る。
深耶馬渓の「一目八景」も著名なスポット。円形の展望台から群猿山、夫婦岩、鳶巣山の、その名が表すような絶壁や巨岩の奇観が眼前に迫る。背後にも雄鹿長尾ノ嶺、嘯猿山、烏帽子岩、仙人ヶ岩、海望嶺などの姿が見える。
「猿飛甌穴群」は、小石が水流により転がり続け、白い変朽安山岩の岩肌につくった穴が、川の両岸に群衆する。下流側には、巨大化した甌穴の壁面が崩れ切り立つ岩壁となった「魔林峡」。
耶馬渓の見どころは多く、「古羅漢の景」「立羽田の景」「池の尾の景」など、ドライブ中に思わぬ所で絶景に出合える。
参考資料:「名勝耶馬渓66景」中津耶馬渓観光協会HP、他
巣の中のトビのヒナに見えるという左側の鳶巣山。
元は海底にあった猿飛甌穴群の変朽安山岩。
アクセス:競秀峰(中津市本耶馬溪町)
紹介スポット:競秀峰・一目八景・猿飛甌穴群
移動手段:クルマ