げんばくとうかち
原爆投下地
~平和への祈り~
げんばくとうかち
原爆投下地
~平和への祈り~
「原子爆弾落下中心地」の碑。傍らを浦上川が流れる。
広島へ原子爆弾が投下された3日後の昭和20年8月9日午前11時2分、2発目が長崎市上空で爆発した。被害は死者7万3884人、負傷者7万4909人、家屋の全焼1万1574戸、全壊1326戸などに及んだ。
米軍による2回目の原爆投下対象の候補地は、第1に小倉(福岡県北九州市)、第2に長崎だった。小倉には国内最大の軍需工場があり、長崎は世界最大級の戦艦武蔵が造られた造船所などを擁する港町。
実行当日、テニアン島から原爆を搭載したB29爆撃機「ボックスカー号」が、観測機2機と共に小倉へ向かった。3機は屋久島(鹿児島県)上空で一旦合流する予定だったが1機が遅れ、小倉上空に着いた時には雲と煙により目視での投下ができない状況だったという。
小倉での投下を諦め、攻撃対象を変更した長崎の上空でも雲で町並みを目視することはできなかった。しかし燃料の余裕がなくなっており、レーダーによる投下が行われることとなった。核出力を測定する観測機器を落下。その際、雲に切れ間が生じ、高度9600メートルから松山町に向けて原爆が投下された。
原爆が爆発した空中の真下の地上に、「原子爆弾落下中心地」の碑が立つ。「長崎原爆資料館」の展望デッキからは、その一帯を見下ろすことができる。徒歩数分の「平和公園」には、内外の国や都市などから平和を祈念して贈られた、数々の像や樹木などが立ち並ぶ。
参考資料:堀憲昭『長崎游学Ⅰ 原爆被災地跡に平和を学ぶ』長崎文献社、他
平和祈念像をはじめとする数多くの像が立つ平和公園。
中央の木々の上空約500メートルで原爆が爆発した。
アクセス:原爆資料館(長崎市平野町)
モデルコース:原爆資料館展望デッキ → 原子爆弾落下中心地 → 平和公園
移動手段:徒歩