ひめしま
姫島
~7つの火山がつくった島~
ひめしま
姫島
~7つの火山がつくった島~
伊美港と姫島港を約20分間のフェリーが結ぶ。
国東半島の沖合約5キロ、周防灘と伊予灘の境に浮かぶ姫島。桜島・霧島・阿蘇・九重などを結ぶ九州の火山フロントに位置する、かつては7つの火山からなる4つの島である。6000年ほど前、潮流の緩い部分に土砂が堆積し、島々が砂洲でつながりひとつになった。東西約6.6キロメートル、南北約2.6キロメートル、周囲約17キロメートルの小さな島。ここで目にできる地質的な現象は、姫島の魅力だ。
島の玄関口に当たる姫島港から、「ひめしまブルーライン」が延びる。道沿いでは、火山活動や地震などの影響によりつくられたダイナミックな景観が楽しめる。
「鷹の巣」は、矢筈岳の南側の斜面に見える白い岩肌の特徴的な海食崖。崖の下の部分が波で浸食され、上部が崩れたことにより新たな壁面が露出した岩壁。さらに、波のような文様をつくる「コンボリュートラミナ」や、大地が押し曲げられた「褶曲構造」の地層を間近に見ることができる。
砂洲を渡った島東端の稲積火山の断崖上に立つ、明治37年に点灯した石造りの姫島灯台からは、海越しに国東半島の山々を遠望する。県道686号沿いに湧き出す拍子水の傍らに立つのは、姫島の名の由来になった「お姫様」を祭る比売語曽社。
城山火山の観音崎火口跡は、斗尺岩や砂浜が円状の入り江をつくる、見て分かりやすい火口跡だ。千人堂が立つ遊歩道の先端では絶壁に黒曜石が露出し、周防灘の風景が広がる。
参考資料:「おおいた姫島ジオパーク」おおいた姫島ジオパーク推進協議会、他
ハヤブサの巣があることが「鷹の巣」の名の由来。
千人堂近くで見る城山火山の観音崎火口跡と斗尺岩。
アクセス:姫島港
モデルコース:姫島港 → 鷹の巣 → 姫島灯台 → 比売語曽社 → 千人堂 → 姫島港
移動手段:自転車またはクルマ